答えのない時代を生き抜く
世界でいちばんやさしい教養の教科書
「答えのない時代を生き抜くための教養入門」と帯には書かれている。
そして、この本は、歴史・哲学・言語・心理・文化・経済・社会・日本・芸術の9章からなる。著者は、児玉克順氏。
「やさしい」と書いてあるだけあって、とても読みやすく、イラストがついているため、イメージをしやすい。
かといって、内容が浅いかと言われるとそうでもない。本当に深く深く掘り下げる場合は、自分で勉強する他ないだろう。しかし、それを踏まえても、この本は中身の濃い本である。
著者は「はじめに」で
先人の思考を学ぶことは今や未来を生き抜くヒントとなる。
背景知識となる「教養」がより高度な知を獲得するための武器になる。
と述べている。
また、読み方については
一度読んで面白く、二度読んで考えさせられ、三度読んで新たな発見を得る、そういう「深さ」を持っています。
とも述べている通り、決して浅くはない十分に深いものを持っている。
そしてこの本の何よりいいところは、各章の最後に、その分野のキーワードとキーパーソンをリストアップしている。
引用文の通り、
まずはさらっと読み、全体を把握する。もしくはイメージをしっかりと持つ。その上で、さらに深く掘り下げるために、キーワードとキーパーソンを調べていく。そうして能動的に本を読んでいくことで、知識は増え、高度な知を獲得していくと言えるだろう。
「答えのない時代」と著書でも述べているが、考えて考えて、自分なりに答えを見つけるやつは強い。そして時代がそれを求めている。
つまり、常に脳をアップデートさせないといけないぞ、と最終的には言われているような気持ちになった。
それと同時に、こういった教養は果たして全員が身につけられるのだろうか?身につけたとして、それがどう役に立つかはわからない。であれば、仕事してお金を稼いだ方がマシだ。とシンプルに思ってしまうだろう。
そういったメンバーをどうやって教養の沼に引きずり込むか?
個人的な見解としては、アウトプットの場を作ることだろう。
インプットだけで知識を身につけることは到底できないだろう。よほど賢い人か、天才だと思う。たいていの人は、インプットしたものをアウトプットする場所が必要であると考えている。
アウトプットのやり方は人それぞれである。
私のようにブログに書いてもいいし、YouTubeで紹介するもよし。オンライン会議を開いて、対話し合うもよし。どんな形であれ、アウトプットしなければ宝の持ち腐れ。
かの有名な忘却曲線がある。
人の脳は1度勉強したことを1時間後には56%忘れ、1日後には74%、さらに1週間後には77%、1カ月後には79%を忘れるとされています。もちろんこれには個人差がありますが、概ねこのように、「時間が経つほど記憶は減る」というのは事実です。
https://www.unou-jp.com/brain-3/
人間は忘れる生き物である。だからこそ、アウトプットが重要になってくる。
そのための知識をこの本で得て、だれかと話してみませんか。
紙の本が私は個人的に大好きなんですが、毎回持つにはさすがに重い、、、ということで、Kindleで電子書籍を読むことも多いです!
気になった本は、まずKindleで購入もしくは試し読みをして、手元に残したい本は改めて購入する、といった方法でいつでも読みたい本は残しつつ、気軽に読める本は、Kindleで読むといった、両刀使いで効率よく読めていると思っています。